カトマンズの安宿 350ルピーでもいけた。

ネパール人客でも宿泊に1000ルピー以上払うのが当たり前になった昨今のネパール。宿泊費は上がる一方ですが、まだまだ安宿は残っています。
そして物を買うときと同じように、宿泊費も交渉するのはネパールでは当たり前です。

「一晩いくら?」
「1200ルピー」
「いやいや、そんなわけないでしょ。泊まるだけだよ?700ルピーのとことかそこら中にあるよね?」
「ならもうちょっと安い部屋がある。1000ルピーのやつ」
「部屋見せて」
「いいよ」

「あー、狭いねこの部屋。あー、お湯がいまいちだねこのシャワー。よし、500ルピー払ってあげる。」
「いや、800ルピーならいいよ」
「いやー、800ならもっといい部屋見つかるし。600かな」
「700までしか下げられない。」
「OK、ありがとうございます。」

1000も700も大して変わらないわけですが、ネパールでの正当な物価というものを知るようになると、300ルピーの違いはどうかなと。長旅になるとなおさらですからね。
宿泊費だけではありませんね。外国人とネパール人で2重価格の店もありますし、毎日の浪費は最終的に大きな違いになります。

もうこの際だからどこまで安く泊まれるか試したところ、カトマンズでも350で行けます。
それはこういう経緯でした。
長い放浪を終えて夜遅くにカトマンズに入ったわけですが、バスはコテショールが終点でした。長距離バスから降りたばかりで、とにかく横になって寝たいだけでした。

そんな状態で部屋にバス・トイレなんか必要あるのか?明日の朝起きてまとまったエリアに行って宿を取りなおすのに。
私はカウンターで言いました。一番安い部屋をくれと。
700と言われました。
私は言いました。もう夜遅いわけで明朝発つから半日も使わないから500にしてくれと。どうせ客もこないだろと。だから俺を泊めておけと。
するとオーナーはバス・トイレは外の共用だけど良い?と言う。
「ああ、部屋を見せてくれ。」
空っぽの部屋にベッドがあるだけ。まさに今の私のニーズに最適化されていました。
だが待てよと。これなら350でいけるだろと言ったわけ。

いいオーナーでした。こんなふざけた客のことがバカバカしくておかしく思ったのか、笑いながら「いいよ」と。
俺もびっくりして笑いました。
「ダンネバード(ありがとう)」即決です。

言ってみるもんですね。