ネパール人と結婚する方法(ネパール方式の国際結婚手続き)

2017/8/5
ネパールの結婚可能な最低年齢
ネパールでは20歳から合法的に結婚可能ですが、親の合意があれば18歳からでも結婚できます。
外国人が結婚してネパールで共に住む場合は観光ビザでも問題ありませんが、長期ビザの取得が可能です。配偶者として長期ビザを取得する場合は結婚証明書が必要になります。結婚証明書は本籍地のCDO(最高地区責任者)に婚姻届けして発行してもらいますが、この場合は親の合意に関係無く"20歳以上独身であること"が条件です。
当記事では日本人がネパール方式で結婚する際に必要な提出物を書いています。

CDO(最高地区責任者)が発行する結婚証明書とは?

ネパールで最も効力のある結婚証明です。メリットは厳正な審査を通すため重婚を回避できることと、離婚した際に財産分与の権利を証明できることです。ネパール人は寺院で結婚するだけで婚姻届けは出しませんでしたが、昨今は離婚の増加にともないネパール人同士でもCDOに婚姻の届けをするようになってきています。

結婚証明書取得で準備する書類

日本人が用意するもの

パスポート
証明写真10枚:100ルピー
日本の戸籍謄本
独身証明書:1080ルピー(戸籍謄本を日本大使館に持って行けば作ってもらえます)

ネパール人が用意するもの

身分証明書
独身証明書:100ルピー
証明写真:100ルピー
両親の身分証明書
以上を揃えてCDOオフィスに行くと、ネパール人と結婚する手順に入ります。

ネパール方式でネパール人と結婚する手順

①独身証明書の用意

在ネパール日本大使館に戸籍謄本を持って行くと1080ルピーで独身証明書を発行してもらえます。受け取りは翌日です。

②ネパール人本籍地のCDOオフィスに行く

本籍地のCDOオフィスの結婚課に当事者二人で行きます。初日は二人だけで大丈夫です。本籍地はネパール人の身分証明書の裏側に英語で書かれてあります。日本と同様、現住所と本籍地が違うことがあるので見落とさないでください。

CDOオフィスに持っていくモノ:1度目

それぞれの独身証明書のコピー
それぞれのパスポートのコピー
日本人の最新ビザのコピー
ネパール人の身分証明書のコピー
ネパール人両親の身分証明書のコピー
それぞれのパスポートサイズの証明写真4つずつ

以上の書類確認が終わると、ネパール人の未婚が本当か警察への調査要請書を渡されます。CDOオフィスはこの日はこれで終わりますが、○○日後(だいたい二週間後)にまた来るようにと言われますので、その間に警察への調査要請書を持って行き次の作業を進めなければなりません。

③警察署に行く

CDOで渡された調査要請書を警察署へ持っていくと、本籍地にある警察官派出所に宛てた調査命令書を渡されますので、それを持って更に本籍地警察官派出所まで行きます。

④本籍地の警察官派出所に行く

本籍地の派出所の調査は婚約者のご近所さん5人に独身であることを証言してもらうだけです。証人5人も身分証明書を提示し、書類にサインしなければなりません。これにより未婚証明書をCDO宛てに作成し、また自分でCDOオフィスに持っていかなければなりません。

⑤CDOオフィスの結婚課へ再び行く

CDOオフィスに持っていくモノ:2度目

派出所で渡された未婚証明書
パスポートサイズの証明写真4枚ずつ
家族以外の3人の立会人とそれぞれの身分証明書

以上を揃えてCDOオフィスに再び行きます。書類確認後、データに2人の情報を入力しネパールでの正式な結婚は完了です。3人はこの時目撃者として立ち会いサインとナガリクタのコピーを提出します。データ入力が終わると結婚証明書を受け取り、すべての行程が完了です。これにより長期ビザの申請も可能になります。

ネパールで結婚し長期ビザを取得する手順

結婚で用いられる長期ビザはNon-Tourist(ノンツーリストビザ)です。結婚ビザという名称はありません。

ノンツーリストビザ取得手順

  1. ネパール人配偶者とイミグレーションの結婚課に結婚証明書を持って行き、ノンツーリストビザを申請します。
  2. 結婚証明書が本物か確認する手紙をCDO宛に作って渡されます。
  3. この手紙をCDOに持っていき、イミグレーションへの返事を書いてもらいます。
  4. 再びイミグレーションに行き返事を見せるとノンツーリストビザが許可されます。

ノンツーリストビザ

マルチとシングルの2種類あります。
マルチタイプは国外出入りが何度でも自由です。
期間は最長一年有効で、毎年更新ですが、初回は半年までで、二度目の更新から一年可能になります。
料金は1月10ドルで、一年120ドルです。

ネパールの結婚で注意すること

  • ネパール人は親に知らされた実年齢と、身分証明書に届け出た年齢が異なる場合が多々あります。年齢に無頓着なため覚えていない場合もあります。身分証明書の裏側に英語で書かれてありますので見せてもらいしっかり確認して下さい。
  • CDOオフィスで結婚証明書を貰うには年齢のみならず時間と人と書類が必要です。寺院での婚姻や事実婚が一般的なネパールでは、婚姻届けの存在を知らなかったり、すぐに済むと思っていたり、或いは何歳から結婚可能かさえ知れない人も珍しくありません。ですのでCDOで結婚することは前もって伝え、必要事項を相手と事前に確認したほうが良いと思います。
  • 待ち時間、移動、役所の営業時間も日本のように定まっていませんので、立会人(証人)のスケジュールにも時間的な余裕と注意が必要です。
  • 必要な書類が揃わないとせっかくですが結婚できなくなりトラブルになる可能性があります。