ネパールのギリ・ヨギ・プリ姓|サンニャシ(求道者)のカースト
ヒンドゥー教には4つのヴァルナが存在するが、それに当てはまらないのはアンタッチャブルの他にもある。そのうちの一つがサンニャシ(Sannyasi)というグループ。
サンニャシのアイデンティティ
サンヤシは、もともと世俗から離れ、ヴァルナの枠組みさえも捨てさって、シヴァ神を信仰し悟りを求めた「出家者」たちのコミュニティが起源。つまりあらゆるカーストが、出家してこのグループに入ることが可能だったということ。そのため、本質的にはカーストを超越した神聖な存在であるという自負を持っているが、ネパールではバラモン(バウン)やクシャトリヤ階級(チェットリ)からはサンヤシはクシャトリヤの一つ下の階層とみなされている。あくまで、みなされ易いというだけで、サンニャシのポジションイングが公式に定められたことはない。
一方で、非ヒンドゥーの人々はサンヤシをチェットリと勘違いする人もいるが、逆にギリ・ヨギ・プリ本人達が否定する。武人階層チェトリではなく求道者サンヤシ(サンニャーシ)として、他が何と言おうと、実は私たちはヴァルナを超えた存在だぞ、というわけだ。「シバと同等だ」とユーモア混じりに言ってのけるギリも何人か見たことがある。とはいえ、現在は世襲化が進み、修行の道へは進まず一般市民として生活する人も多くなっている。見た目はアーリア系。
サンニャシのカースト(苗字)
サンニャシは「ギリ(Giri)」「ヨギ(Yogi)」「プリ(Puri)」を名乗る。私が見てきたなかでは、顔立ちはギリよりプリのほうがよりインド的な顔立ちをしていた。プリは彫刻のような純アーリア全たる引き締まり整った顔の美男美女が多い気がする。
外国人と波長が合う気質とライフスタイル
ヒンドゥーの大神シバは、酒は飲むわマリファナ吸うわの破天荒な神だが、同時にヒンズー世界を悪魔から守った偉大な英雄として全ヒンドゥー虚とから大変人気がある。ヒンズー祭と言えばステレオタイプイメージで出てくる祭壇にシバリンガはそのままシバ神のリンガ(男根)を象徴していて、このシバリンガにミルクを垂らして崇拝することはヒンズー教の代表的な重要儀式であるほどだ。そんな破天荒で開放的なシバがサンニャシの信仰対象であるためか、ギリ・プリは酒やタバコを隠れて飲んだりせず、堂々と嗜む。性格は穏やかで開放的に何でも話し、(日本人含む)外国人と気が合うかもしれない。
混同されやすい存在
- 職業としてのサンヤシもある。これは司祭に似た格好をし住宅街で家々の玄関先でヒンズー教の賛美歌を歌ったりティカを授けて寄付金を集めて回る人を意味する呼び方でただの物乞いと揶揄されることもある。
- 古(いにしえ)の時代のサンヤシをイメージさせるのは、サドゥーだ。現在ネパールで見られる修行僧のような服を着て徒歩で旅して回る巡礼者はサドゥと呼ばれている。
