ネパールのバディ族最下層カースト(ダリット)の美人女性の実話

ネパールの町を歩く女性

数年前、ネパールのメディアで一人の美女が注目を集めた。涙ながらに自身が受けてきたことを赤裸々に語った内容は、その美しく端正な顔立ちからは想像もできない悲劇だった。彼女が語る姿はYoutubeなどで視聴され多くの人が知るところとなった。 本記事では1.バディ族美人女性が喋った内容、2.バディ族について、3.ネパールの売春の実態について述べます。

バディ族女性の話の内容

以下にバディ族の女性が助けられた頃にテレビインタビューに答えていた内容の一部を訳す。女性はたいへん美人でバルディア出身のラビナ・バディさん。年齢は19歳のネパール人女性だった。

食べるご飯もなく道に座っていた。赤ん坊が空腹でも乳が出ない。通りすがりの女性は彼女を不憫に思い、自分の乳を赤子にあげた。道行く人がやがて集まり、どうしたの?と心配の声をかけてくれた。そうして救い出してくれた。 やがてフェイスブックで男性と知り合って再婚した。その男性はインド人でメディア関係の仕事をしていた。最初、独身か?と聞かれたので、子供もいると伝えた。

ここまで来るのは長かった。12歳のころ同じダリットの違うグループの男性からレイプされ結婚を強いられた。日に何度もセックスを強要された。妊娠してからはお腹の子のためにセックスを拒んだが、頭を叩かれるなど暴力をうけ今も時々頭痛がする。元旦那は赤子を売るべく人身売買希望者を探し、出産後買う人間が見つかったと突然言ったので驚き、なぜ売る必要があるのか、絶対にそんなことはしない、赤子を連れ去るなら警察を呼ぶと言って抵抗した…。

実に壮絶な内容で、これを必死に涙ながらに語った。ラビナさんは夫から逃れた後、インド人の超絶イケメンとフェイスブックで出会って結婚。現在は有名人、持ち前の美貌でタレント活動もしている。幸せになって良かったと思う。

バディ族とは?

バディの人々はネパール西部に最も多く分布。特にバルディア、ネパールガンジからダン、ゴラヒにかけて人口が多い。不可触民とされた人々(現在はダリットと総称されている)のなかでも最下層の扱いを受けた人々だ。今でも経済的弱者が多く、根強く残るカースト意識によって疎外されがちである。ネパールは女性保護を促進させ都会では女性が男性より強くなる逆転現象も始まっているし、教育を受けた都会の若者を中心に差別をしない人も増えているが、地域差が濃くまだまだ地域によって境遇格差が残っている。

ネパールの売春の実態

人身売買取り締まり強化

ネパールは売春の取り締まりを強化したことで、市場で娼婦と客が接触することがなくなり、住宅街の隠れ売春宿もなくなり、ポカラなど国内の旅人が集まる場所にあった風俗街も消えた。そして消え去った後も警察が見回りをする徹底ぶりだ。

援助交際型: 新型の売春

しかし売春が完全に撲滅されたわけではない。ネパールの売春は取り締まりの強化によって完全に水面下に潜った。援助交際型のように個人レベルで行われるタイプに変化している。知人のネットワークで固定客限定しかも私宅が使われるようになって、もはや異性の友人と自分の部屋で会っただけとか、友人宅に集まっただけとか、カップルがデートしただけとか、どうにでも言い訳が効き売春なのか見分けるのが困難になっている。

飲み屋のコンパニオンと直接仲良くなって交渉するケースなども付き合っているとか、友達としてプライベートで会っただけなど、本当なのか嘘なのかの境界線を視認することが不可能なため摘発を免れていると言われている。