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フィリピン人の名前と苗字の一覧や命名の規則

フィリピン人の名前と苗字の一覧

在日フィリピン人人口は約33万人いるそうです。日本滞在の目的はさまざまで、あらゆる産業で仕事をしそのまま定住、或いは国際結婚による移住などの他にも、最近では観光で短期/長期滞在するフィリピン人も増えています。皆さん屈託のない表情で明るく、話せば何かユーモアのある感じの良い人々ですね。今後もフィリピン人を見る機会は増えていくと思われます。せっかくですので、この美しく優しいフィリピンの人々について知る上で一番最初に出てくる情報、相手の名前、フィリンピン人の名前について知ってみましょう。外国人との関わり合いが不可欠となる今日この頃、本記事はフィリピン人の名前をリスト化し、名前の順番や命名ルールについても解説、フィリピンの皆さんと仲良くなるため、フィリピン人を理解する一環として活用して頂くことを目的とします。

フィリピン人に多い名前と苗字の一覧

フィリピン人男性の名前

アロン (Alon) タガログ語で波
エレノ (Eleno)
バヤニ (Bayani) タガログ語で英雄
マイケル (Michael) 大天使ミカエル
エゼキエル (Ezekiel)
アンジェロ (Angelo)
キドラト (Kidlat) タガログ語で雷
グレゴリオ (Gregorio)
ソニー (Sonny)
フェルナンド (Fernando) 勇敢な旅人
ロドリゴ (Rodrigo)
フェリックス (Felix)
ヨシュア (Joshua)
パンチョ (Pancho)
ジョン (John) 使徒ヨハネ
ブランド (Brando)
パウロ (Paulo) 使徒パウロ
エマニュエル(Emmanuel) 神は我と共にいる
アラン (Alan)
マルコス (Marcos)
ロレンソ (Lorenzo)
レオナルド (Leonardo)
カミル (Kamil)
ボン (Bong)
ドミニク (Dominic)
ケイ (Kay)
ラミル (Ramil) 砂
ラファエル (Raphael) 神の癒し
フランシスコ (Francisco) 自由
ホセ (Jose) 聖ヨセフ
ホアン (Juan) ジョン
アントーニ (Antoni)
メルヴィン (Melvin)
エミリアーノ (Emiliano)
アレクシス (Alexis)
バノイ (Banoy) タガログ語で鷲
ミゲル (Miguel) マイケル
ルイス (Luis)
カルロス (Carlos) チャールズ
マリオ (Mario)
アレヤンドロ (Alejandro)
ジェームス (James)
アルヴィン (Alvin)
エディー (Eddie)
バト (Bato)
ダトゥ (Datu) タガログ語でリーダー
ダニロ (Danilo)

フィリピン人女性の名前

ベバン (Bebang) タガログ語で綺麗
サンパギタ (Sampaguita) タガログ語でジャスミン
エヴァ (Eva)
タラ (Tala) タガログ語で星
アンドレア (Andrea)
リガヤ (Ligaya) タガログ語で喜び
シンシア (Cynthia)
アンジェラ (Angela)
ネネ (Nene) タガログ語で赤ちゃん
メアリー (Mary)
ジャスミン (Jasmine)
ベルニラ (Bernila)
ヴィクトリア (Victoria)
ヒラヤ (Hiraya) タガログ語で望み
ジェンマ (Gemma)
リラ (Lila) 紫色
オーロラ (Aurora)
ディワ (Diwa) タガログ語で神からの贈り物
リザリナ (Rizalina)
マユミ (Mayumi) タガログ語で丁寧
アリソン (Allison)
イザベラ (Isabela)
リリー (Lily)
ジーナ (Gina)
リナ (Lina) 優しい、上品な
マリア (Maria) 聖母マリア
アナ (Ana) 恵み、慈悲
カルメン (Carmen) 庭、歌
グロリア (Gloria) 栄光、名誉
ソフィア (Sophia) 知恵
クリスティーナ (クリスティーナ) 女性キリスト教徒
ダイアナ (Diana) 月の女神
イヴリン (Evelyn)
グレース (Grace) 優雅さ、優しさ

フィリピン人の名字

ガルシア (García)
デラクルス (dela Cruz)
フロレス (Flores)
ゴンザレス (Gonzales)
ボーティスタ (Bautista)
ヴィラネヴァ (Villanueva)
ディゾン (Dizon)
フェルナンデス (Fernández)
エヴァンゲリスタ (Evangelista)
クルス (Cruz)
アキノ (Aquino)
デヴェラ (de Vera)
イグナシオ (Ignacio)
サントス (Santos)
ヴァレンシア (Valencia)
メンドーサ (Mendoza)
シャルミエント (Sarmiento)
リエス (Reyes)
アグイナルド (Aguinaldo)
ディアス (Díaz)
メルカド (Mercado)
アドラワン (Adlawan)
ラモス (Ramos)
ヴェルガス (Vargas)
アキノ (Aquino)
デグスマン (de Guzmán)
ゴンザレス (Gonzales)
リヴェラ (Rivera)
オカンポ (Ocampo)
トレス (Torres)
アントニオ (Antonio)
サンチェス (Sánchez)
アバド (Abad)
オルテガ (Ortega)
アバロス (Ábalos)
ロメロ (Romero)
アブデル (Abel)
デレオン (de León)
アロント (Alonto)
ドミンゴ (Domingo)
オルティス (Ortiz)
マラバナン (Malabanan) アラブ語名
アブドゥル (Abdul) アラブ語名
スルタン (Sultan) アラブ語名
モハマッド (Mohammad) アラブ語名
マノラ (Manalo) タガログ語名
パンガニバン (Panganiban) タガログ語名
マラシガン (Marasigan) タガログ語名
ゴ、呉 (Go) 中国名
ガオ、高 (Gao、Kao) 中国名
タン (Tan) 中国名
オン、王 (Ong) 中国名
呉 チュア、蔡 (Chua) 中国名
アン (Ang) 中国名
ホン (Hong) 中国名
フン (Hung) 中国名
リム、林 (Lim) 中国名
タン、陳 (Tan) 中国名
ウォン、黃 (Wong) 中国名
チョン (Chong) 中国名
シー、施 (See、Si) 中国名
コ、許 (Co) 中国名
リー、李 (Lee) 中国名
チン (Ching)中国名

上記リスト各項でご覧いただきた様に、フィリピンでは名前はスペイン語のクリスチャンネーム以外にも、タガログ語(とその他現地語)、中国語、英語のものが用いられていることが分かるかと思います。

フィリピン人の名前について知るには、フィリピンの歴史を少し頭に置いておくと便利です。フィリピンは元々は小国がたくさん並立し、言語も幾つも存在する状態でした。南部にはイスラム系の国などもありました。そういう状態にスペインが入ってきて島々を占領、当時のスペイン王子フェリペ2世にちなんでフィリピンと命名した一つの国にし約335年間続支配しました。スペインが占領する以前から移住していた華僑もいましたが、彼らの多くは生きるために改名し今では識別もできなくなっています。この間にカトリック系キリスト教が広まり(現代では国民の85%以上がカトリック信者)、名前もカトリックにちなんだスペイン名が普及しました。ところが19世紀後半にスペインとフィリピンの独立を支援するアメリカが戦争になり最終的にスペインは撃退されましたが、なんとアメリカはフィリピンを植民地化してしまいます。その後フィリピンが独立したのは1946年です。独立後からは従来のスペイン姓をローカライズした名字を名乗る人も出てきたり、再び中国人も移住するようになり、その人たちは中国姓を名乗っています。以上のような経緯があります。従って現在フィリピンにはスペイン時代の名字、タガログ語などのフィリピン固有の名字、中国姓、イスラム系アラブ姓などがあります。

フィリピン人の名字と名前の順番

フィリピン人の名字と名前の順番

フィリピン人の名前は通常、『ファーストネーム+ミドルネーム+ラストネーム』の3つで構成されます。ミドルネームは必須ではないので、持たない人もいます。ミドルネームは聖人の名前や親族の名前を入れたり、母親の姓を入れている人も多く、名前+父/母の姓+父/母の姓を表記するスペインの名前の表記法の影響が伺えますね。

フィリピン人は名刺にニックネームを使う

フィリピンではニックネームは名刺に使えるほどの社会的属性があります。そのため、ビジネスシーンでも名簿に使われていることもあるほどです。しかも、多くの国でニックネームは本名や風貌の特徴からもじったものが一般的ですが、フィリピンでは必ずしも本名と関連性がある必要もありません。グロリアさんがJenjen、マルチネスさんがファンファンと言い名刺を持っていても何も驚くべきことではありません。

フィリピン人の結婚後の苗字改名のルール

フィリピンでは、女性が結婚すると強制ではありませんが、夫の名字をミドルネームに入れる形で改名することが一般的です。例えばソフィア・アキノ・トレスさんという女性が、エレノ・ホセ・サンチェスと言う男性と結婚した場合、結婚後はソフィア・トレス・サンチェスと名乗ることができます。

以上、フィリピン人の名前と苗字の一覧や名前の規則についてご紹介しました。フィリピン人の名前について要約すると、寛容な多様性のもと、宗教、歴史、文化を織り交ぜた名前の形態となっていると言うことができます。

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