注目の投稿

ネパールはどんな国?

インドのカースト最高位ブラーミン / バラモン

この記事は、インドのカースト制の序列1位であるブラーミンについて紹介してゆきます。インドのブラーミンは、私は特にヒマーチャル・プラデーシュ州でその家に住んで間近に見る機会がありました。

インドのカースト制度の最上位階層のことをブラーミンと呼ぶ。日本ではなぜかバラモンとかブラフミンと書かれているが、通常、インドやネパールのヒンドゥ世界では彼らはブラーミンと呼ばれている。
ブラフマンとか、ブランマー、ブラーマン、といったものは、ヒンドゥカーストの最高位を意味するブラーミンを意味する言葉ではない。本来それらは、宇宙の"極限の至高"やその状態、体現を意味する言葉である。
ブラーミンという言葉は、ブランマーをもじったもので、その尊き至高を貫いて生きる者という意味がこめられている。 よって、本記事ではインドのカースト最高位階級を指す言葉をブラーミンで統一する。

ブラーミンの人口は各州で異なる。全インドでは人口の5%を占めると言われているが、広大でかつ地域の独自性が強いインドでは、全体の人口はあまり意味がない。地域ごとの人口を見ていくと、ブラーミンは住んでいる地域にばらつきがあることが分かる。インドの北西部(ウッタラカンダからジャンムまでのヒマラヤ沿い)では人口の10%近くがブラーミンになることもあれば、ほかの地域では人口の5%またはそれ以下であるところもあるのだ。他のカーストも同じように、地域によって人口のパーセンテージが異なる。ブラーミンの分布に関してはインド北西のヒマラヤ沿いの地帯は安定して多い。個人的にはやはり太古の時代人類に共通した山岳信仰(山の恵)と関係があると思われる。
ブラーミンは神官・聖職者階級である。ヤジノパビートと呼ばれる白い細い糸を素肌に袈裟懸けに帯びている。僧侶はパンディット、或いはプロヒトと呼ばれる。パンディットの意味はそのまま僧侶を意味する。プロヒトの意味は、プロ=正面、ヒト=据える、という意味で、正面に座す者というような意味になる。ヒンズーの僧侶はブラーミンからのみ輩出されるが、ブラーミンなら誰しも僧侶であるわけではない。僧侶になるためには、幼少期から20歳半ばまで、長い時間をかけて教習を受けなければならない。そうして地域社会によって認知されることで初めてヒンドゥ儀式を執り行えるようになる。(ヒンドゥの日常的な礼拝で行われるプジャは誰でも行えるもので、それを行う者は一時的にプジャリと呼ばれる。) しかし、ブラーミン全員が僧侶になるわけではない。これはインドの他のカーストもそうであるように、たいていは他のふつうの仕事をしている。 プロヒトになるには、人生で他にもしたいあらゆることを犠牲にせねばならず、そういった面でブラーミンであっても僧侶を目指さない人々は大多数である。よって、たいていの場合、代々プロヒトの家系が親から子へ子から孫へと伝授している。 通常ブラーミンは素朴な農家であることが多い。私のブラーミンの友人は村から歩いて1時間ほどの街道に茶屋を出しているが、これももとは農家である。農家より茶屋のほうが儲かるらしく、今は農作業はストップしてしまっている。彼のブラーミンの村の他の隣人たちも、ある物は軍人、ある物は教師、ある者はただの貧農であった。軍人はクシャトリヤだけの仕事というわけではないのだ。インドはカーストごとに村が形成され、ほかのカーストの者が村に来ることは少ない。一度自分の村に帰ればブラーミンとあれど飲酒もよくしていた。というか、もともとインド人はけっこうな酒好きたちである。
しかし、食生活は厳格なベジタリアンが今もって多いのは確かだ。

通常、ブラーミンもただの市民生活を送る人々で、特別な衣服を着たり、髪型をしたり、人目でブラーミンと分かる格好をしている者は一般的ではない。

ブラーミンの起源は昔から多くの者が諸説を唱えてきた。シリアあたりにカースト意識を持つ民族がいるからそれと遠縁ではないかとか、ゾロアスターから来た流れでペルシャに端を発すとか、カシミールのさらに北方、カザフスタンあたりを祖とする人々が南下したのだとか。将来、DNAの研究がこの謎を解き明かすだろう。少なくとも、見た目から言えるのは、東方から来た人々ではないことは確かのようだ。東洋人と最も対極にある顔立ちをしている。しかも、西洋人よりも"私たちがイメージする西洋的"な顔をしている。

インド人はカースト意識が強いという話を渡しはよく聞いたが、少なくとも私はそう感じたことは一度もない。貧乏旅行者の私がブラーミンの友人の村にいたころも、私を見ては珍しがって家に呼び込み、飯をだし、泊っていけとよく言われた。娘たちも大変感じが良く、良く話す。かえってほかのカーストよりもブラーミンのほうが外国人に対して奢らない。クシャトリヤなどは外国人が来ればここぞとばかりにカーストを内外に演出するが、ブラーミンは最上位、文化も違う外国人に対して高位カーストを見せつけるような鬱憤が最初からない。外国人はきっとブラーミンと付き合うと良い。

ブラーミンの苗字は地域ごとで変わる。しかも無数にあってリストしきれるものではない。どういった感じの名字なのか、少しだが以下に書いておく。
Sharma, Dutt, Upreti, Mainali, Pandit Ojha Deekshit Trivedi, Pathak, Bhatt, Desai Joshi Lele, Nene, Shukla Mishra, Rath, Kar, Dash, Mahapatra, Satapathy, Tripathy, Acharya, Bhardwaj Sharma姓はビハールなどではダリットの苗字として使われている。 ブラーミンについては内容が多くなるため、何章かに分けてまた書き足してゆきたい。
番外編
美人編