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ネパールはどんな国?

サティー インドのヒンドゥー教の火葬

この記事では、ヒンドゥー教で実際に行われていた世にも恐ろしい火葬の儀式サティー・プラタ(通称サティー=英:Sati=日:寡婦焚死)について書いてゆきます。

インドのサティーとは?

サティーとはインドの特定のヒンドゥー教徒が、死者を火葬する際に行っていた行事のことで、その内容は、死者の未亡人も生きたまま火葬にするという恐ろしいものだった。サティープラタの流れは至ってシンプルで、火葬場に薪が組まれ、死者が入れられる。そこに妻も一緒に沿うように座り、死後の世界へ行くというのだ。未亡人は仕方なく火に入る、そうでなければ無理やりに火に投じられた。

サティーは特に武人階級が行っていた

まず、サティーが行われていたのは確かだが、それはインドの全ての人々が行っていたのではない。前述したように、サティーはヒンドゥー教徒の風習であるため、ヒンドゥ教徒以外には関係ないし、ヒンドゥ教徒のなかでも特に武人階級に属す部族のみが行っていたものである。

結婚の終楽章と考えられたサティー

とてつもなく恐ろしい風習だが、しかしこの方法が良き妻としての最後であり、生涯一人の男性に仕える結婚生活のフィナーレにふさわしい儀式であると考えられていたのだ。

ヒンズー教の葬儀 火葬

ヒンズー教では墓がない。死者は火葬にして川に流す。どこででも燃やし、どんな川にでも流して良いというわけではない。決まった聖なる川に流すために、決まった場所に火葬場が用意されている。この火葬場のことを、ガットという。ここできちんと燃やされ、聖なる川は地域ごとに幾つかあり、そこに流されることで、死者は幸せに召されると信じられている。

ヒンドゥー教の死生観 輪廻転生

ヒンドゥー教は輪廻転生を信じている。あの世で、過去の悪いこと、良いこと、それらが最後に裁かれるときが来ると。悪事をした者は苦しみの地獄を見ることになる。ところが、己の悪(穢れ)が聖なる川に灰として流されることで清められるというのだ。

インド以外でもヒンドゥー教徒のいる国ではサティーが行われていた

インド(元インドであるバングラデシュ、パキスタン含む)、ネパール、インドネシア(バリ島)などでも、ヒンドゥ教徒社会ではサティーが行われていた。

サティーがインドで禁止になった経緯

インドでは16世紀に最初にポルトガルがゴアで禁止させたが、全土でその後も続き、18世紀半ばにはコルカタで東インド会社がサティを禁止、インド全土では19世紀半ばごろに禁止が本格化し、20世紀初頭までには行われなくなった。

サティーがネパールで禁止になった経緯

ネパールではネパールでは1920年に時のネパール王国宰相チャンドラ・シャムシェル・ジャンガ・バハドゥル・ラナによってサティ―プラタがようやく禁止された。

サティーはどうして始まったのか?

そもそもヒンドゥー教の聖典ではサティーを取り決めた記述は見られないというのだ。ではどうしてこんな恐ろしい儀式がまかり通っていたのか。サティーの始まりには諸説がある。

ジョウハルを起源とする説

イスラムが北西からインドを侵攻した14世紀、その地に多かったラジプット族の女性達は敵からの辱めを受けないために集団で焼身自殺を図った。この行為はジャウハラと呼ばれ、いよいよ最後の時はレイプされたり奴隷に落されるのを防ぐための手段と考えられるようになった。この行為は女性が貞操を守る行為として賞賛され、サティー・プラタの始まりにつながったとする説です。

神話を起源とする説

一説では、ヒンズー教の神話に登場するシヴァ神の妻サティーが夫のために火に飛び込んだという話によって、こんな風習が生まれたという人もいる。神話の神々の物語ではあっても、前述のように、ヒンドゥー教の聖典で儀式としてのサティーについて触れたページは無いと言われている。

サティーで無理やり生きたまま焼かれた女性

女性の人権が無視された時代

サティーなど正気の沙汰とは思えないが、当時はそれがまかり通っていたのも事実。つい昨日まで一緒に過ごしていた親族たちが、今日は自分を燃やすことを肯定するとしたら?どれほど孤独で辛く恐怖に満ちたものであったろうか。生きたまま火あぶりにされるのと同じことなのだ。まさに絶望である。家族は焼かれる姿を泣いて見守ったというのだが、それも儀式の一部というのだろうか。未亡人は逃げることは許されなかった。逃げでもすれば捕まえられて無理やり火に投げ入れられたと言われている。運が悪ければ捕まる途中で殺される危険もある。そのことを知っている未亡人たちで、悟って大人しく毅然と座した者は賞賛されたという。粛然と火に入ることこそが旦那を愛し伝統を尊重する立派な夫人だと美化された。

サティーを題材にした映画

ネパールでは2015年にサティプラタを題材にした映画が出た。題名は『Jhola』― ネパールの昔ながらの景色などもあって見ごたえある。
英語では

Sati

日本語では

寡婦焚死

番外編
美人編