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アムリトサルの黄金寺院の概観・行き方・治安・歴史を画像と共に紹介

この記事では、インドとパキスタンの国境に面するパンジャブ州の都市アムリトサルにあるシーク教の聖地ハリマンディル・サーヒブ(Harmandir Sahib)、通称"黄金寺院(ゴールデンテンプル)"について、画像(写真)を交えて書いてゆきます。

シク教とアムリトサルの黄金寺院の歴史を手短におさらい

黄金寺院の始まり

別名ハリマンディル・サーヒブ(Harmandir sahib)と言い、意味は"神のおわす所"と呼ばれる黄金寺院はインドのパンジャブ州にあるシク教の聖地、パキスタンの国境のすぐそばです。 シク教は16世紀にナーナク(ナーナック)と呼ばれるグルがスタートした宗教で、黄金寺院は1604年に完成したと言われています。江戸時代が始まったのは1603年です。教祖はナーナクと呼ばれ代々襲名されます。

アムリトサルで起きたブルースター作戦(黄金寺院事件)

なんと1984年、インド政府はインディラ・ガンディー首相のもと、アムリトサルのシク教徒の過激派を排除するためにインド軍部隊が軍事作戦を決行したことがありました。時の宗教的リーダーであったジャルネイル・シン・ビンドランワレとその武装した師弟たち過激派を排除するためでした。軍は黄金寺院を包囲、拡声器や使者を使って寺院内に閉じ込められている巡礼者を解放すること、そして投降するように呼びかけましたが進展しませんでした。そうして2日経って遂に軍は行動に移りました。ジャルネイルは死亡。事件はここで終わりましたが、余波が出ました。シク教徒たちはインド政府のやり方を不服として抗議の意を固め、公職にあったシク教徒達は次々と辞職してゆきました。さらに、インディラ・ガンディーはシク教徒のボディガード二人に暗殺されてしまったのです。

シク教の究極的な教え

その教えは、ヒンズー教でもなく、イスラム教でもない、「神は国々で姿や名前が変わっているが、説かれている神の本質には一つ共通したものがあり、それを忠実に尊ぶ」をモットーにした独自の路線をいっています。ストイックな宗教に聞こえますが、理念はそもそも人に優しく、気高さと調和を尊ぶところに起因しています。カーストによって人々が区切られることのないように、シク教では苗字は男性はシング、女性はカウラを名乗ることで統一されています。

シク教のターバン

シク教は独特の形状のターバンを巻いた人々の宗教です。インド人といえば思い起こすことの一つがターバンだと思いますが、実はターバンには何種類かありますし、インド人全員がターバンを巻いているわけでもありません。一般的にインド人のターバンと言って思い浮かべるのはシク教徒のターバンです。このシク教徒はインドのパンジャブ州でよく見られます。

シク教と共に栄える地域社会

そういったシク教が繁栄したパンジャブ州は、インドで最も豊かな州として、今日も整然とした発展をみせています。パンジャブは「パンジ=5」「アーブ=水」と言う言葉で形成された、5つの川に恵まれた地帯を表します。ラビ川の支流が巡るこの広大な地は穀倉地帯としてのポテンシャルを持ち、古くからインダス文明のハラッパーなどが栄えました。

なぜ二つもパンジャブ州があるのか

ちなみに、隣接するパキスタンにもパンジャブ州がありますが、そもそも印パのパンジャブ州は一体でした。インドがイギリスから独立したさいに、インドでイスラム教徒の多かった地域(今のバングラデシュとパキスタン)はインドから分離したため、今日のような境界線になっています。

アムリトサルの黄金寺院への行き方

インドの移動でおススメの交通機関はバス

どこから行くにせよ、インドではバス、列車、飛行機、などなど行き方はいろいろ揃っていますが、私は夜行バスをおすすめします。インドのバスはネパールのバスとは違い、きちんとスケジュール通りに運行されています。特徴としては、その値段の安さと、まっすぐで平坦な道なため、乗っていて疲れない点があります。バスはかなり飛ばします。私の場合はデリーから乗りましたが、基本的にどの都市から乗ろうと、バスを乗り継いでどこまででも行けるようになっています。また、夜行バスでなくとも、日中は公共のバスが出ていて、実はこの日中の公共バスはとても便利です。インドの公共バスやそのバスセンターは公務員がプライドを持って運行しているので、秩序正しいですし、分からないときはチケットを売っているカウンターではっきり聞いたほうが早いです。厳しい顔をした係員は、あれは怖いのではなく真面目さの現われで、単刀直入なやり取りをすれば、無愛想ですが無駄のないアドバイスをしてくれます。時間やルートまでしっかり調べ上げてくれる人もいるので、活用してみてください。ただし、インド人は形式にとてもうるさいので、尋ねる順番をきちんと待ったほうが良いでしょう。客と係員が入り乱れて話しているように見えても、実は彼らなりの感覚で順番通りに話していることも多く、時間が限られているような時に焦って質問なげかけるとムッとされます。公務員も、途上国特有の"公務員がステータス"といったような感覚なので、日本のように客に丁寧に対応して当たり前という通念はありません。
こういったバスを想像する人もいるかもしれませんが、こういったことはどこででもあるわけではありません。ただし、バスでもビハール州を通る場合は気をつけてください。ぼったくりや、スリなどが大変多いと言います。インド人も被害にあうので、異国人はすぐに見抜かれてターゲットにされます。金を二重請求されたり、高額請求されても、それしか交通手段がない場合どうしようもなくなってしまいますし、スリに合うと移動そのものができなくなります。

夜行バス

夜行バスは公共交通機関ではありません。これは民間の経営なので、バス会社によってかなり質に差がでるものです。それでも、バスの内部はとんでもないような状態だったことはありません。夜行バスは基本的に高速道路を走ってゆきます。車内は音楽も流れず、淡々と走ってゆきます。途中のトイレ休憩は、野外でそのままたっしょんであることも多いため、大便のとき用にティッシュか水を準備しておくと良いでしょう。私はすでに手で尻を洗うことに抵抗がなくなっていたので、ペットボトルに水を入れて持っていれば、それだけでどこへ行っても大便ができるようになっていましたので、夜行バスのトイレ休憩でもバスから少し離れたところにしゃがみこんでしてしまいました。高速道路の脇に一旦停車した状態ですので、あまり遠くにいくとバスから置いてきぼりにされる可能性もあるので、あくまで少し距離をおいてトイレをしたほうが良いです。私の場合は、50mは距離をとっていましたが、お客さんの何人かは私がウンコしてるところをじっと見ていました。インド人はなにもなくても皆ただひたすらボーっと人を見つめる癖がありますので、気にしているときりがありません。

インドの列車はおススメできない

一見旅情を誘うなんともいえない良さがありますが、電車をおすすめしない理由は二つです。列車で車窓を見ながらの旅もよさそうと思うことでしょうけれども、インドの列車はあまり乗らないほうが良いです。これは運行時間の遅れや、客たちの無秩序さ、そして、ひとたび発車すると途中下車はできず、何時間も閉じ込められた状態になってしまうなど、ストレスを感じることが多いからです。実際私は別の機会、パンジャブからデリーまで列車に乗ってみようとしたことがありましたが、チケットを買おうとしていると、すでに列車が何時間も遅れているという話を聞いてすぐに止めました。それから、現地人たちも、列車はやめておいたほうが良いとどこへいっても誰もが口にします。以上、遅滞する要素と、危険性の二つの理由から列車はお勧めしません。

アムリトサルの黄金寺院の外側

黄金寺院の周辺で禁止されていること


手前の飾り門で下車、向こう側は乗り入れ禁止。

黄金寺院の周辺は乗り物の乗り入れが禁止されています。リキシャでもダメです。ですので、黄金寺院の外周の外門で降りなくてはなりません。路上タバコも禁止ですので喫煙する人は注意が必要です。外国人観光客が路上の隅で控えめに喫煙していたところを通行人のシク教徒にきつくしかられているのを見たことがあります。以上、乗り物の乗り入れとタバコはタブーです。

ゴールデン・テンプル・ロード(小奇麗にデザインされた表参道)


統一された町のデザイン

黄金寺院の内門までの1キロ近くの参道は新たに都市計画され物凄く綺麗な町並みに生まれ変わっています。インドというよりも、まったく別の商業施設群的な面影になっています。

パンジャブ州の英雄マハラジャ・ランジット・シングの銅像

参道にはパンジャブの英雄の銅像が豪華に建立されています。マハラジャ・ランジット・シングです。彼はパンジャブの虎と呼ばれ、シク王国を作ったリーダーでした。彼自身シク教徒で宗教的指導者でしたが、王国のためには宗派を問わず人民をまとめあげ、西洋の知識も取り入れて軍備を整えて周辺勢力から王国を守ったとして、パンジャブ全体の英雄になっています。

アムリトサルの黄金寺院の内側

黄金寺院では常に音楽が流れています。神を讃える聖典の詠唱がリズミカルに柔らかく緩やかで瞑想的に詠唱されています。人々は鮮やかな民族衣装を身に着けており、護衛の者は中世の槍みたいなものも握っています。まるで違う時代にきたような雰囲気でとても面白いです。メインゲート(主門)をくぐると人工の巨大な池の中心に金色の寺院が配置されていて、ある者は寺院に向かって跪いてお辞儀をし、ある者は人工池に入って沐浴しているのが見えてきます。

アムリトサルの黄金寺院広場 ゴールデン・テンプル・プラザ

黄金寺院の北面にはゴールデン・テンプル・プラザ(Golden Temple Plaza)という広場があります。噴水の吹くとても綺麗な広場です。夜間もライトアップされ、訪れる客が記念撮影をしています。プラザからは黄金寺院のメインゲートにしてシク教の中央博物館でもあるCentral Sikh Museumが見えています。

アムリトサルの黄金寺院の入り口

アムリトサルの黄金寺院は回廊のように寺院を囲む建物が壁となって仕切られています前述のシク教の中央博物館もその一部です。そしてそれは大門の役割も果たしています。門はこの門と南側の門がメインです。入場料はかかりません。北側がメインゲートのように最も豪奢なつくりになっていますし、前述のゴールデン・テンプル・ロード(表の参道)から来るとメインゲートに辿り着きます。
南側も北側ほどではありませんが、立派で豪華な作りになっています。地元民がよく行き交っています。両脇には庭が配置され、ちょっとしたくつろぎのスペースになっています。
今回私がいった時は、この北側のメインゲートの建物の装飾が新たになされているときでした。精巧な模様を手作業でやっているのを見たくて近づくと、この作業員たちはヘラヘラと笑いながらこのドリルみたいな機具を私に渡しました。失敗したら大変なので実際に彫ってみるのはしませんでしたが。

アムリトサルの黄金寺院へ入る作法

黄金寺院に入るためには二つのことをしなければなりません。一つ目は、頭にスカーフかターバンを巻いてからでないと入場できない点です。シク教徒でない人はターバンを巻かないので、入場用のスカーフが用意されていて、それを巻いてから入ることになっています。入場ゲートの付近に山積みされていますので、自由に取って巻けます。で二つ目は、足を洗い清めなければなりません。神道ではまず手と口を水でゆすぎますが、シク教では靴を脱いで足を清め、土足厳禁の境内に入ってゆきます。なんと黄金寺院では特に衛生面に気をつけ、消毒剤の入った水溜りに足をつけてから入場することになっています。

アムリトサルの黄金寺院の溜池と沐浴

もう皆さんお察しのとおり、黄金人には溜池があります。本殿はその中心に浮かんでいるのですが、このため池で沐浴をする人々がけっこういます。公害汚染が凄まじいガンジス川で沐浴するより、足を消毒して入るこちらの溜池のほうが沐浴には適しているかもしれません。

アムリトサルの黄金寺院境内のグルドワラ

シク教では社殿のことをグルドワラと呼びます。黄金寺院内には黄金の神殿のみならず、荘厳な社殿も配置されています。

アムリトサルの黄金寺院本殿

本殿に入るには並ばなければなりません。溜池に浮かぶ本殿まで伸びる橋に、インド全土から集まる参拝者が集中するため、物凄い行列になっています。
しかし、そこはシク教、きわめて整然とそして計算されたタイミングで客の出入りをコントロールし思った以上にスムーズに中に入っていけました。
黄金色に輝く本殿には本物の金(ゴールド)がその天辺の飾り部分にのみ使われています。それ以外はリアル・ゴールドではありません。
本殿内では聖典を詠唱し続ける僧侶たち、そして信者たちがずらりと並んで座っていて、まさに信仰の場そのものです。撮影は禁止されています。

アムリトサルの黄金寺院のトレイは物凄く清潔

インドで一番驚いたのはこれかもしれません。黄金寺院のトイレは物凄く多く、物凄く綺麗です。しかも、水をじゃんじゃん使います。トイレの型も大きく、大量の水がたっぷりと流れ出ますし、頻繁に掃除人がクリーニング作業を行っています。私は西洋式トイレで育ちましたが、インドは和式です。そして、私はインドで和式のほうが好きになりました。歯切れが違うんです。そうして和式トレイの合理性を再認識してから使うこのアムリトサルのトイレのゆったりとして清潔な作りは格別のものでした。おかげで、私は黄金寺院に滞在中だけはトイレをめんどくさく感じることはありませんでした。

アムリトサル巡礼者が多く来るため、完璧に備えてある。

アムリトサルの黄金寺院には無料宿泊施設がある

なんと境内には参拝者が無料で宿泊できる施設があります。北面のメインゲートに向かって左側に外周沿いに歩いていくと、参拝客がぞくぞくと出入りしているおおざっぱな作りの門が見えてきます。そこから入って左側に連なっている大きな建物が宿泊施設です。外国人用とインド人用で分けて用意されています。外国人用の宿泊施設への宿泊は簡単です。受付でパスポートを見せるだけ。残念ながら個室はありませんが、黄金寺院までわざわざ来るような外国人はみなさんなんとなく寡黙で、ドミトリーですがそもそも物音一つしません。ほんとに静かに皆さん過ごしていました。ホットシャワーがあります。アムリトサルは格安ホテルから高級ホテルまでありますが、体験として、黄金寺院に泊まってみのもありだと思いますよ!外人用コーナーは四人部屋が三つ、八人部屋が一つ、シャワー室が一つで構成されています。

アムリトサルで安宿を探している人におススメ

アムリトサルの黄金寺院では無料で食事できる食堂がある

なんと、黄金寺院は無料宿泊に加えて無料でご飯も賄っています!朝昼晩、ここで済ますことも不可能ではありません。この無料食堂は信者たちのボランティアによって営業されていて、ご飯ができるまでのシステムすべてを見ることもできます。黙々と流れ作業が続けられています。たまねぎを向く人、皿を洗う人、皿を並べる人、皿を配る人、ご飯を配る人、シク教の優秀さが一目でわかる構造になっています。

本物のシク教徒の食事の味を食べてみよう

アムリトサルの町の観光や治安面

アムリトサルの人口は100万人いるそうですが、それほど大きな都市には見えません。おそらく広域でカウントされているのではないでしょうか。宗教的な土地柄なので、黄金寺院周辺では飲んで騒ぐようなお店はありません。アムリトサルは特に美人が多かった記憶があります。インド中から人が集まるので、美人も多いです。そして、パンジャブ特有の顔立ちも美人がもともと多いんですよね。肌の色も白い人たちもわりといますよみんなインドの他の地域に比べて大柄です。体格がよくがっしりとしています。男性はぎょろっとした顔とカイザー髭が特徴的で、ターバンを巻くと全員同じ顔に見えます。女性はもうとっても美しい限りです。 夜もけっこう人通りがあります。安全面では絶対というのはないですが、私が歩いて感じた限りでいうと、とても安全でした。危険性を感じたことはありませんでした。

アムリトサルの治安は(いまのことろ)悪くありません。

インドとパキスタンの国境で軍が行う儀式合戦『フラッグセレモニー』

アムリトサルからはパキスタンの国境まで1時間ちょいです。その国境で行われている印パ両軍の儀式が名物になっていて、それを見るためのツアーバスがアムリトサルから出ています。安いので見てみると良いでしょう。インドとパキスタンは、国境に国旗を掲げる儀式を行うのですが、どちらのほうがよりカッコよくセレモニーをしているか競っているうちに、とんでもないど派手な領域に達してしまっています。滑稽とも思えるおもしろ可笑しいショーはyoutubeなのでも見れます。

インドのアムリトサルの黄金寺院を見たまとめ

注意事項
  • 黄金寺院周辺数百メートル以内は喫煙禁止
  • 乗り物の乗り入れも禁止
  • 入場料は無し
  • 頭にスカーフをまかなければならない(支給有り)
  • 足を消毒して入らなければならない
  • 本殿内部は撮影禁止
  • 無料の食堂がある
  • 無料の宿泊施設がある
  • かつて印パにまたがるパンジャブは一つだった。
アムリトサルの黄金寺院はおススメできます。訪れた人の中には、タージマハルよりも好きだったと言った人もいました。アムリトサルはインドの端っこでそこ以外に何もありませんが、見に行く決断をしたとしてもそれは無駄にはならないでしょう。とても良い時間、印象に残るシーンが待っています。
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